司書課程の最初に学ぶ科目として、公共図書館だけに限らず、各種図書館のサービスや理念、それらが成り立つ基盤を講義を通して確認していきます。特に、他の科目で使われる専門用語や概念については積極的に取り上げ、入門的な科目として機能するようにしています。
図書館あるいは各種情報センターにおいては、所蔵する資料の管理のためだけでなく、利用者が効率的に利用できるようにするため、資料の組織化が欠かせません。概説では、こうした組織化がどのような理論や前提から成り立っているのかを学び、演習のために必要な知識を身につけることを目的としています。分類の演習では基本件名標目表や日本十進分類法を用いた演習を行い、目録の演習では日本目録規則に基づいた適切な書誌や目録を作成する演習を行います。
図書館の実践においても、不可欠となりつつある各種情報技術について、基礎的な概念や仕組みを学びつつ、実践で必要とされるスキルを修得することを目的としています。この科目では実際に使われている各種のサービスを使用し評価する演習も同時に行います。
学校図書館法では、学校図書館は学校教育にとって「欠くことのできない基礎的な設備」とされています。しかし,学校教育で学校図書館が活用されるためには、単に学校図書館だけを充実させるだけでなく、学校全体の教育計画や学校経営と関わっていく必要があります。この科目では、学校図書館に関する基本的な知識を身につけつつ、そうした教育計画や学校経営とどのように関わっていくかを学んでいきます。
学校教育において、ICTメディアの活用がうたわれるようになりました。学校図書館においてもそうしたメディアへの対応は求められますが、そもそも情報メディアは、ICTメディアだけでなく印刷メディアや視聴覚メディアも含まれる広い概念です。この科目では、司書教諭として情報メディアを活用した授業が行えるよう、様々なメディアの性質や機能を学びながら、最終的には指導案を作成し、プレゼンテーションを行います。
中高の教員を目指す学生さんへ学習指導要領を中心に教育課程の辿ってきた歴史を講義します。講義を通じて,教育課程はなぜ学校で編成されるべきなのか,授業において評価するとはどういったことなのか,学校教育に関わる一員として知っておくべき基礎的な事項について広く確認し説明できるようになることを目指します。授業では必要に応じてディスカッションを行います。