本学の教員養成は、建学の精神に明示されるように、キリスト教ヒューマニズムに基づいた教育理念に従って行われている。それは、自分を大切にする力、他者を大切にする力、社会に貢献する力の三つ力を培う教育であり、本学が目標とする教員像もこの三つの力を根底として理念化されている。そこでは、教えるものと教えられるものとの人間関係、また、自己理解と他者理解を通して、特に、人を大切にしようとする心の在り方が重視され、将来、社会との接点においてカトリック精神を生かすことができる教員を育成することを目的としている。
教員を目指す学生に対しては、学科の専門教育において深い専門的知識を教授し、教職課程教育において指導技術等の教員としての実践力を育成するとともに、社会人として欠くことのできない人間教育に繋がる学習機会を大切にしている。近隣小中学校の教育現場に学習ボランティア等として参加する機会を多様な形で設けており、そこで経験する児童、生徒、教職員との直接的な関わり合いは、教室での座学では学ぶことのできない貴重な体験であり、将来の教師としての素養を育み、本学の教員養成の理念を実現する大きな力となるものである。
本学は、初等から中等教職課程(幼稚園から高等学校教諭)に至るすべての教員養成の課程を備えている。それによって、幼・小の連携、小・中の連携といった隣接する免許間の連続性を意識した教育、学習が可能である。これらすべての課程に共通する本学教員養成の基本的理念として以下の教員像に基づいて教職課程のカリキュラムを構築している。
- 教員としての基本的能力、使命感、教育への情熱を持つ。
- 自分という存在の意味と価値を知りその能力を最大限に活かす。
- 他者に対する思いやり、豊かな共感性を持つ。
- 他者とのコミュニケーションをはかりつつ自己表現をする力を持つ。
- 奉仕の精神を持って人や社会に貢献することができる。