登録日本語教員養成プログラムでは、6月17日に、東京都教育支援機構(通称:TEPRO=Tokyo Education Promotion and Support Origanization)※1の方をお招きし、都内公立高等学校における日本語指導支援の取り組みや、外国人生徒の受け入れ体制についてご講演をいただきました。

近年、日本に在留する外国人の増加に伴い、教育現場では、外国人児童・生徒への日本語指導を含めた学習支援の必要性が高まっています。講演では、東京都内の公立学校において、日本語指導が必要な生徒数がこの4年間で約1.5倍に増加しているという現状や、それに対応するための「在京外国人生徒対象入試」や「日本語指導支援者」の配置といった取り組みをご紹介いただきました。
一方で、受け入れ校の不足など、現場では課題もあることをお話いただき、参加した学生たちは真剣な表情で耳を傾けていました。

また、学校活動支援を希望する方と、支援を必要とする学校をつなげるマッチングサービス「TEPRO Supporter Bank」の紹介もありました。これは、日本語指導支援をはじめ、校外学習や部活動指導、プール指導など、学校現場でのさまざまな支援活動を行うものです。

本学では、日本語教育の必修科目において、「さまざまな日本語教育・日本語教師の役割」と題し、多文化共生社会について理解を深める授業も実施しています。今回の講演会は、学生たちにとって、大学での学びと社会を結び付け、現在の社会問題について再考し、自らの進路について考える、貴重な機会となりました。
※1 東京都教育支援機構(通称:TEPRO)は、都内公立学校を幅広く支援する事業を展開し、教職員の負担軽減と教育の質の向上を目的として、2019年に東京都教育委員会によって設立された公益財団法人です。
(登録日本語教員養成プログラム)