学びの内容

モリシタ ミサコ

森下 みさ子 教授

専門分野

児童文化、玩具文化

外在する子どもとかかわるものだけでなく、大人に内在する「子ども」、文化を活性化する「子ども」的なものを対象にしています。絵本もおもちゃもアニメやゲームも、大人と子どもが共有するものになってきました。そこに働いている<子ども>力を時代の変化に照らしながら明らかにしていきたいと考えています。

自己紹介・学生へのメッセージ

■自己紹介
目の前にいる小さい人たち(子ども)にも、わたしたちの心に住む「子ども」にも、社会や文化を突き動かしている<子ども>的なものにも、興味をもっています。絵本、アニメ、おもちゃ、キャラクター、子ども服に子ども部屋、遊び場にテーマパーク・・・わたしたちの周りには、なんと多くの<子ども>なるものが潜んでいることでしょう。その不思議さ、面白さに惹かれて「追っかけ」をしているうちに、ここまで来てしまいました。追いかけるほどに謎は深まるばかり、まだまだ「追っかけ」の旅は続きます。

■学生へのメッセージ
大学そのものが、面白いものでいっぱいのおもちゃ箱のようなものです。どれだけ面白いものを発見して、面白がって取り組めるか、それが自分自身の発見にも他者とのかけがえのない出会いにもつながると思います。面白がり上手になってください。
担当科目
■児童文化学科
おもちゃ論A・B
演習
卒論

■大学院 児童文学専攻
児童文化特殊講義A:文化における<子ども>の力学
担当科目の内容

■児童文化学科

◇おもちゃ論A
子どもがおもちゃを使っていきいきと遊ぶとき、そこには何が生じているのでしょう。おもちゃの作り手・与え手であり遊び手でもある大人は、どのようにかかわり、また、どのようにかかわっていくのでしょう。おもちゃの変遷から、子どもと大人、その時代や社会との関係をとらえ、おもちゃの普遍性と可変性を掘り下げて考えます。お世話人形やベーゴマのような伝統的玩具から、リカちゃんやベイブレードのような流行玩具まで、具体的に幅広く扱い、教育性と娯楽性、性差、市場の問題等も視野に入れて、子どもとおもちゃと社会との関係をみていきます。

◇おもちゃ論B
現代社会における「おもちゃ」、およびおもちゃが産み出す<場>や活動、その可能性や問題点にも目を向け、社会や文化と「おもちゃ」との関係について考えを深め、各自が(電子玩具を含めた)おもちゃとの関わりについて見解をもてるようにしたいと考えています。現代社会において、おもちゃは子どものものとは限らず、現社会を文化的に推進していくために有効なツールであり、アナログからデジタルまで、乳幼児から高齢者まで、多種多様な機能と関係を創り出し展開しています。これらを具体的なおもちゃと遊び方において分析し考察していくことで、現代社会とおもちゃとの関わりの可能性を考えていきます。

◇演習
遊び場、おもちゃ、おまけ、キャラクター、お菓子、お弁当、子ども服、絵本、アニメ、ゲームなど、「子ども」あるいは「子ども化」と関係の深い文化的素材を取り上げ、文献探索、フィールドワークなど、研究対象に適した視点と方法を用いて探求することを学びます。個々のテーマは卒業論文で展開するとして、その参考になるように、具体的なものを取り上げ、分担して調べレジュメを作成、発表と討議を行い、研究成果をファイルにまとめます。ジブリやディズニーなどのアニメに関するファイルや駄菓子やガチャガチャ、文房具トイやシール、キッズファッション、キャラクター用品などに関するファイルが蓄積されています。

◇卒論
自分の興味や関心に即して研究対象を選び、これまで学んできたことを活かしつつ、調べ、考え、的確な形で表現し、他者に伝わると同時に「論文」として評価できる形にすることを目標としています。また、論文の代わりにおもちゃや仕掛け絵本、子ども用品などの制作もできます。

■大学院 児童文学専攻

◇児童文化特殊講義A:文化における<子ども>の力学
児童文学・児童文化が冠する「児童(子ども)」は、私達の研究に欠かせない視角といえます。外在する子どもに限らず、内在する<子ども>、イメージの<子ども>、仮装としての<子ども>等が私たちの社会や文化を突き動かしていることは確かです。絵本、アニメ、玩具、テーマパーク等、広範囲にわたって加圧的に働いてきた事象の解読を通して<子ども>なるものの力を明らかにしていく講義です。
 
業績

■著書

◇単著
・『江戸の微意識』(新曜社)
・『江戸の花嫁』(中公新書)
・『娘たちの江戸』(筑摩書房)
・『おもちゃ革命』(岩波書店)

◇共著
・『わたしたちの江戸』(新曜社)
・『子ども』(岩波書店)
・『少女雑誌論』(東京書籍)
・『方法としての境界』(新曜社)
・『零の修辞学』(リブロポート)
・『ものと子どもの文化史』(勁草書房)
・『メディアがつくる子どもたち:子ども観の変貌』(赤ちゃんとママ社)
・『文化の市場:交通する』(東京大学出版会)
・『文化と子ども』(建帛社)
・『近代以前の児童文学』(東京書籍)
・『児童文化』(ななみ書房)
・『消費社会と子どもの文化』(学文社)
・『演習児童文化』(萌文書林)
・『子ども文化』(文部科学省)
・『新版児童文化』(ななみ書房)

 

経歴
■経歴

お茶の水女子大学児童学科卒、同大学院修士課程児童学専攻修了、同大学院博士課程満期退学。聖学院大学児童学科准教授を経て、現在白百合女子大学人間総合学部児童文化学科教授。『わたしたちの江戸』により日本児童文学学会奨励賞受賞。
『おもちゃ革命』により日本保育学会文献賞受賞。

 
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