韓国、カナダ、アメリカ、そして日本、この四つの国で暮らし、勉強してきました。いつからか日本のことが好きになり、日本についてもっと知りたいとぼんやりと思っていたところ、大学院に進む機会が現れました。深い理由はなく「面白そう」と思って選んだのが「子ども」という研究テーマでしたが、振り返ってみるとこれはナイスな選択でした。どんな時代のどんな変化にも子どもは関わっていて、どれほどすごい人物でも子ども時代を過ごしている——当たり前の事ですが、これを細かく調べて考えていくうちに、子どもをめぐる文化が社会に及ぼすただならぬ影響が見えて来たのです。「子ども」、そして「子ども文化」の研究は、新たな世界観・社会観・歴史観につながる重要な営みだと私は思います。なるべく多くの人の役に立つ新たな視点を生み出すことを、研究者・教員としての目標にしたいと常日頃思っております。
チェ スティーブン 講師
- 専門分野
- 日本近現代文学、児童文化・文学
担当科目
■人間総合学部 児童文化学科
- 児童文化入門
- おもちゃ論
- 子どもとファンタジー
- ネオ・ファンタジー
- 基礎演習
- 演習
- 卒業論文
担当科目の内容
■人間総合学部 児童文化学科
児童文化入門
日本の長い歴史の中で子どもをめぐる文化はどう発展してきたのか。法律の中の子どもはどう変わってきたか。家族という概念はどこから来て、何のために存在するのか。児童文化はどこまでが子どものためで、どこまでが大人の都合なのか。このような疑問を解きながら、歴史と社会における児童文化の役割を考えます。
おもちゃ論
おもちゃに、遊んで楽しむ以外の使い道はあるのでしょうか。おもちゃを作る、売る、買う、プレゼントする、捨てる、リサイクルする、このすべてが人とおもちゃとの関わり方の一部です。仕事をすることが社会に貢献していることは当たり前ですが、遊ぶことはどうでしょう。この授業では、驚くべきおもちゃと社会の関係をみんなで探ります。
子どもとファンタジー
ファンタジーが主に子どもの領域であった時代がありました。今はむしろ大人の方がファンタジー世界を懐かしんで、若い人々はTikTokやストリーミングで見る現実世界を楽しんでいるようにも見えます。最近の映画には、このような傾向を表現するものが多いのも事実です。ファンタジー小説の子ども主人公たちが大人になって現れる映画を見ながら、子どもとファンタジーの関係性について考えます。
ネオ・ファンタジー
小説・映画・アニメ・ゲームなどが描くファンタジー世界は、私たちが生きる現実世界と違うようで、どこか似ているところがあるのではないでしょうか。現実世界が直面している問題や、制作当時の人々の思想などがファンタジーに埋め込まれると、私たちは新鮮な視点から現実を振り返ることが出来ます。そして社会や人々の傾向がかわると、描かれるファンタジーも変わります。ファンタジーの変化を通して、社会の変化を考えてみましょう。
業績
論文
- 「〈チャイルディズム批評〉の可能性—少女作家豊田正子を視座に」『文藝と批評』127号、2023年11月
- 「女性たちの『小公子』——十九世紀末アメリカと日本における女性と子どもの文学——」『比較文学年誌』第 58 号、2022年3月
講演録
- 『日本の子どもの本に描かれる「西洋」 のイメージ―石井桃子翻訳作品からはじめて―』一般財団法人 大阪国際児童文学振興財団、2023年8月
- “Korean Studies in the Global Humanities: A Roundtable Discussion,” Journal of Korean Studies, Volume 24, Number 2, 2019年10月 (共同執筆者:Stephen Choi, Kira Donnell, Theodore Hughes, Albert L. Park, Alyssa Park, Evelyn Shih, Serk-Bae Suh, Christina Yi)
経歴
カナダのセント・メアリーズ大学英文学部卒業後、トロント大学大学院東アジア研究科で修士、アメリカのコロンビア大学大学院東アジア言語・文化科で博士の学位を取得。コロンビア大学東アジア言語・文化科ポスドク、京都アメリカ大学コンソーシアム(KCJS)ポスドクを経て現職。









