講演では、環境問題や平和、人と人との関係性など、現代社会が抱えるさまざまな課題を「つながり」という視点から見つめ直し、本当の人間らしさとは何かについて考えました。中井神父は、アジア各地での活動経験や教皇フランシスコが提唱した「シノダリティ(ともに歩むこと)」の理念を紹介しながら、人間だけでなく自然や動植物、さらには過去を生きた人々とのつながりの中で私たちが生かされていることを語りました。
また、講演では、「セイクリッド・コミュニオン(宇宙は主体性の交わり)」、「セイクリッド・リスニング(耳を澄ます/宇宙の音楽を聴く)」、「セイクリッド・タイム(クロノスからアイオーン・カイロスの時間へ開かれる)」、「セイクリッド・ハート(イエスのみ心/物質と身体の聖性)」、「セイクリッド・レスポンシビリティ(負い目の連帯)」、「セイクリッド・イマジネーション(幼子の心/インナーチャイルドの癒し/トラウマ・インフォームド・ケア)」、「コミュニオン・オブ・セイント(聖徒(死者たち)の交わり)」、そして「セイクリッド・フェミニン(聖ブリジッド/境界線を越えていく)」を象徴する石が紹介されました。参加者は、それぞれの石に込められた意味を受け取りながら、自分自身や他者、社会との関わりについて深く考える機会を得ました。
中井神父は、教皇フランシスコが提唱した「シノダリティ(ともに歩むこと)」や「私が私たちになる」というメッセージにも触れながら、分断や対立の時代だからこそ、人と人とがつながり、希望を分かち合うことの大切さを強調しました。そして参加者は、それぞれの石を心のカバンに入れ、「私」から「私たち」へと歩みを進めながら、同じ船に乗って希望の未来へ漕ぎ出していくというメッセージを受け取りました。
講演の最後には、参加者一人ひとりが今どのような「入り口」に立っているのかを問いかける自作の歌が披露されました。また、中井淳神父より、ASEACCUプログラムへ派遣される学生・教職員をはじめ、対面・オンラインで参加した全員に派遣の祝福が授けられ、希望と連帯のうちに講演会を締めくくりました。
参加者からは、「負い目の連帯という考え方が印象に残った」「すべての被造物とのつながりについて新たな視点を得ることができた」などの感想が寄せられました。本講演会は、参加者が自らの生き方や他者とのつながりについて見つめ直し、希望のうちに共に歩むことについて考える貴重な機会となりました。
(グローバル言語・文化教育センター)