6月26日(金)、グローバルビジネスプログラム(GBP)の科目「ビジネスの基礎知識」において、清水建設株式会社の福沢美玲氏(NOVARE ベンチャービジネスユニット)をお招きし、「建設の枠を超えて ― グローバル・オープンイノベーションの最前線」と題した特別公開講義を開催しました。
「ビジネスの基礎知識」は、GBPの導入科目として、実務の第一線で活躍する講師からビジネスの仕組みを直接学ぶ機会を設けています。今回の講義は、学生たちが授業で学習した企業の成長に欠かせない「イノベーション」と「グローバル化」という2つの重要なテーマについて、日本を代表する総合建設会社(ゼネコン)の意外な一面を通して学びを深めることを目的として行われました。
創業222年の伝統と「グローバル・オープンイノベーション」の意外な融合
ダムや橋、超高層ビルを手がける創業222年の老舗企業である清水建設。一見、伝統的な「つくる」ことに特化した企業というイメージがありますが、同社は現在、アメリカやヨーロッパなど、世界各地のスタートアップ企業と積極的に手を組むオープンイノベーションを推進しています。
講義では、なぜ巨大な組織を持つ大企業が、自社単独の「自前主義」の限界を認め、外部の知見やスピード感を取り入れる必要があるのかが語られました。AIやロボティクス、GX(グリーントランスフォーメーション)、脱炭素といった複雑な社会課題に対し、「つくる」のその先にある価値を創造するための挑戦が、具体的な共創事例とともに紹介されました。
共創の拠点「NOVARE」と世界を見る目
人財育成とイノベーションの拠点〈温故創新の森 NOVARE〉
江東区潮見に誕生した人材育成とイノベーションの拠点「温故創新の森 NOVARE」についても詳しく紹介されました。この拠点は、社内外のプレーヤーが共創プロジェクトや実証実験、共同研究を積極的に実施する「ハブ」としての役割を担っています。伝統を重んじながらも新しい価値を創り出す「温故創新」の精神を体現する場所であり、学生たちはそのスケールの大きさと先進性に驚きの声を上げていました。
「国際化」を自分事として捉える
福沢氏は、人事部門からベンチャー部門へ異動した自身のキャリアを振り返りながら、語学力をビジネスの現場でどのように活かし、世界中のスタートアップと対等に渡り合っているかを語りました。欧米をはじめとする海外諸国に対する「世界を見る目」の大切さは、国際化を学ぶ学生たちにとって大きな刺激となりました。
受講生へのメッセージ
講義の締めくくりとして、福沢氏は学生たちに「業界の固定観念にとらわれず考えるヒント」を伝授しました。また、イノベーションに挑む過程で避けられない「失敗」についても、「失敗=無駄ではない」という力強いメッセージが送られました。
参加した学生にとって、一見わかりやすい「建設会社」という枠組みを超えて、企業の多角的な成長戦略や、グローバルな舞台での価値創造のあり方を学ぶ、非常に貴重な「実践編」の講義となりました。
(グローバル言語・文化教育センター)