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二村淳子准教授 第20回木村重信民族藝術学会賞を受賞

2023年5月1日

本学文学部フランス語フランス文学科の二村淳子准教授が、2021年に原書房から刊行された著書『ベトナム近代美術史: フランス支配下の半世紀』で、第20回木村重信民族藝術学会賞を受賞しました。

この著作は、東京大学に提出した博士学位論文をもとにしたもので、「美術」という言葉に最初に出会った東アジアの人々は何を想像したのかという疑問を出発点に、ベトナムにおける美術や藝術の近代化の過程を追っています。
二村准教授は、フランスが植民地ベトナムに「美術」をもたらし、その近代化を促進したという従来の直線的な見解を相対化し、フランス本国と植民地、前近代と近代、東洋と西洋など多様な力学が幾重にもせめぎ合い交錯する場として、ベトナム近代の「美術」を捉えなおすことに成功しました。

二村准教授は本学において、美術や藝術だけではなく、食文化など生活文化一般にも射程を広げ、フランスやフランス文化を単独のものとしてではなく、アフリカやアジアをはじめとする外部との交渉の中で考える授業を展開しています。今回の受賞によって、二村准教授の研究活動や教育活動が、ますます深められることが期待されます。

第20回木村重信民族藝術学会賞決定のお知らせ 民族藝術学会 (mg-gakkai.org)



(事務局長室)
 
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