白百合女子大学大学院パンフレット
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言語・文学専攻Department of Language and Literature小林 明子明治、大正期の文学を中心に、内外の思想、社会、文学、宗教等の動向を視野に入れて、その特質を研究する。辻川 慶子19世紀フランス文学、ロマン主義、特にジェラール・ド・ネルヴァルにおける文学と歴史、引用の詩学。常盤 智子研究指導研究指導幕末・明治初期に来日した外国人による日本語研究資料から、当時の日本語を研究している。土井 良子研究指導ヘンリー・フィールディング、ジェイン・オースティンを中心に18〜19世紀前半のイギリス小説を研究。ナイト ティモシィ“Academic Writing in English,” and “How English is Used in the Media.” 平尾 桂子研究指導家族とジェンダーの社会学、ワーク・アンド・ファミリーに関する研究、および、環境社会学。水越 あゆみ研究指導18世紀以降のイギリス文学・文化、特に「詩」を専門研究分野としている。宮本 弦研究指導早期英語教育の研究と指導者養成プログラムの開発に従事している。室城 秀之研究指導研究指導「徹底的」に研究するという姿勢を身につけなければ、文学の本当のおもしろさを楽しむこともできない。岩政 伸治研究指導アメリカを中心に、比較文化、環境批評、環境思想について研究。海老根 龍介研究指導ボードレールを中心としたフランス近現代詩、および19世紀中葉の社会と芸術との関係を研究。越 森彦ジャン=ジャック・ルソーの自伝的言説を「エートス」(信頼に価する自己像)の観点から研究している。研究指導研究指導研究指導研究指導研究指導『うつほ物語』を中心に、平安時代・鎌倉時代の物語や、平安時代前期の私家集などを研究している。14● 博士課程(後期):3年言語・文学専攻では、修了認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力を身につけるため、以下のように教育課程を編成・実施する。1) 学生がそれぞれの関心と課題に基づく研究を深化させ、博士論文を作成するために「研究指導」科目を設置する。「課程修了および学位取得スケジュール」に基づき、言語・文学専攻の博士論文審査基準にしたがって、指導教員とともに論文の内容を吟味しながら、博士論文を執筆していく。2) 本学附属の「言語・文学研究センター」の一員として、センターのプログラムに参加したり、『言語・文学研究論集』に投稿することができる。これを通じて、各学問分野における社会的要請に接し、学会等での発表の方法、投稿論文の執筆の作法を学ぶことができる。3) 日本語圏、フランス語圏、英語圏の三つの領域の言語、文学、文化全般にわたる視野と問題意識を涵養するために、三つの専門分野の教員が共同で担当する「オムニバス科目」を設置する。外部の講師も交えた多様な研究に接することで、三つの領域全般の最新の研究動向に関する知識を得るとともに、学際的な視野を獲得し、自らの関心と課題にふさわしい研究方法を見いだしていく。山野 有紀英語教育研究、特にCLIL(Content and Language Integrated Learning:内容言語統合型学習)によるインクルーシブ教育に関する研究を行っている。● 准教授大塚 陽子生涯学習となり得るフランス語教育プログラムの開発、また初・中・高等教育の意義ある連携を探る。川瀬 卓研究指導日本語の副詞を視点として、日本語史の問題に新たな光を当てるとともに、言語変化の特徴についても把握する。木原 健次研究指導20世紀アメリカ文学を、リベラリズムや個人主義などの視点から研究している。黒人作家リチャード・ライトを専門としている。武田 加奈子研究指導さまざまな接触場面におけるインターアクションを収集し、言語管理理論の観点から分析し、考察する。名木橋 忠大研究指導詩という言語表現が明治から昭和にかけてどのように形成されていったのかを研究している。二村 淳子研究指導東アジアとフランス間の、または異なるジャンル間の、接触や交渉に注目し、新文化生成を明らかにする研究。畠山 香奈17世紀フランス文学、悲劇。ピエール・コルネイユやジャン・ラシーヌに代表される古典主義悲劇の成立について、演劇史的観点から研究している。ブルネ トリスタン アンリ「インテリ」の誕生になったドレフュス事件から、サルトルやフーコーなどにかけて、フランスのインテリの思想を、サブ・カルチャーを例に研究している。箕輪 理美研究指導19世紀アメリカ史における結婚・ジェンダー・セクシュアリティについて研究している。宮本 祐規子研究指導近世文学、特に演劇翻案浮世草子作が出発点。小説とその周辺、現在は特に絵画との享受関係を調査している。村中 由美子研究指導マルグリット・ユルスナールを出発点に、戦間期以降の文学と美術をめぐる関係、とくにネオ・クラシシズムの問題を研究している。アダプテーション研究にも関心を持っている。米田 ローレンス正和近代イギリスの宗教・哲学を専門としている。● 講師デムナチ アリア研究指導アニメーションや映画の美学史と技術史から視野を広げて、美術やBD、近代視覚文化の歴史を研究している。※2023年度担当研究指導研究指導国語国文学、フランス語フランス文学、英語英文学、日本語教育など、それぞれの修士課程における研究成果を、さらに高度に発展させることが目的です。また、オムニバス形式の講義を通じて、まったく新しい領域を開く可能性を探っています。博士論文題目●日本語教育の視点から見る日本語の「の」と中国語の「的」●日中両言語における可能表現に関する対照研究●トマス・ハーディの小説世界   ─ 登場人物たちに描き込まれた国際事情と「グレート・ブリテン島」的世界 ─●T.S.エリオットの初期詩篇を読む ─ 「音楽」と「絵画」を中心として ─●遠藤周作論 ─ 他者評価から解放された〈私〉を求めて ─教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー) 担当教員と主な研究分野● 教授善本 孝 (研究科長)研究指導①A.カミュを中心とする20世紀フランス文学研究②コミュニケーション論と融合した外国語教育研究伊東 玉美 (専攻主任)研究指導平安末から鎌倉・室町までの散文を中心に、日本史、民俗学、絵画史といった諸領域への回路を探ってみたい。猪狩 友一日本の近代文学の出発点である明治期の文学を中心に、共時的な視野から文学的現象の意味を探っていきたい。井上 隆史修士課程の成果を深める、高める本専攻は、国語国文学専攻、フランス語フランス文学専攻、英語英文学専攻の3つの修士課程における研究成果を、さらに高度な学問的水準に発展させることを目的として、1997年4月に開設されました。本専攻では特定の研究領域を選び、主体的かつ専門的に研究する「専門科目」と、学際的な研究を推し進めるための「関連科目」を設置しています。言語・文学の研究をめぐっては、20世紀後半から隣接領域(歴史、思想、芸術など)の研究成果を援用する動きが活発です。本専攻では、こうした学際的研究の歴史的、構造的関連を考察し、専門分野における研究の視野を広げ、新しい研究領域の開拓にも積極的に取り組んできました。新しい知の力に期待本専攻の特徴の一つにオムニバス講義があります。このオムニバス講義は原則として毎年2科目開講されており、さまざまな専門分野の教員と大学院生(修士・博士)が集い、学際的な研究に基づく活発な議論を展開します。各専攻が言語・文学の研究という共通性を端緒に、独自の思考方法、独自のアプローチを持ち寄ることで、新しい知の力が生まれることを期待します。特定の言語だけに限定された文学研究を見直し、言語・文学研究が直面している問題を解決していくための道を模索していこうとの思いが、オムニバス講義に反映されています。分野の境界を超えようとする試みは、学部においてもいくつかその例を見ることができますが、より広範な知識を必要とすることや、その習熟度において、大学院にふさわしいテーマといえるでしょう。修士課程の成果を基礎に、言語・文学研究の新しい地平へ。言語・文学専攻

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